弊社は明治30年に設立されました。西濃地区にも印刷会社が必要ではないかと考えた地元の実業家たちによって西濃印刷という会社が生まれました。そのため、当時としては珍しい株式会社という組織で印刷事業を開始しました。
設立時から大量のページの印刷物を扱うことを得意としており、岐阜県の歴史をまとめた「岐阜県史」などを製作していました。何百ページにも及ぶ本を製作するスキルや、校正に関するノウハウはこの長い歴史の中で培われてきました。今でも新入社員には入社すると約1ヶ月にわたって「校正」をじっくり学ぶ期間を設けています。
弊社は100年を超える歴史の中で、常に地域の方々と共に成長し活動を展開してまいりました。これからもいたずらに規模を大きくするのではなく、東海地方という地域に根付いた形でじっくりとお客様と向き合いたい、と考えています。
お客様との関わりを大切にするために、営業以外の社員にもなるべく直接お客様とお話をすることを勧めています。お客様との関わり方、接し方がきちんとできる、お客様のことを理解することを指導しています。
今年の新年会では、お客様からビデオメッセージをいただき全社員で視聴しました。メッセージと通じて知る事のできた弊社のよい部分、改善すべき部分を今後の事業展開に活かしていくつもりです。
21世紀になり、デジタル情報があらゆる分野で情報媒体の中心になりつつあります。そしてこれまで様々な情報を印刷物という形態で社会に提供してきた私達が、ともすれば無機的になりがちなデジタル情報を、人の感性に受け入れられやすい形で提供する使命を担っていると考えます。私達は最新のデジタル機器を駆使しながら、これまで積み重ねてきた、情報をより人に受け入れられやすく伝達するための様々なノウハウをそれに付加して、人の感性に訴えかける、ハートウォーミングな情報メディアを提供していきたいと考えています。
弊社が年4回発行している情報誌『a un』は、JR岐阜駅にあるACTIVE Gとともに駅周辺のまちなか情報を提供する媒体として始まりました。
『a un』を製作するうえでこだわっている点は、きちんとした「読み物」として楽しめる誌面です。誌面にはクーポンが付いていません。クーポンがついている他のフリーペーパーとは異なり、雑誌のように楽しんでいただきたいと思っています。また、取材先の店舗は、弊社独自の基準で選定して取材を行っています。
情報誌『a un』を通じて地域の方々が岐阜の魅力を再発見できるきっかけになれば幸いです。
現在は専務という立場で西濃印刷におりますが、前職では普通の会社員として働いていました。当時、怒られたり説教されたりしそうな気がして、自分からは上司に声をかけづらかったという思い出があります。
したがって現在は、自ら積極的にメンバーに話し掛けるようにしています。口頭だけでなく、気になる点は日報にコメントを書いて伝えたりしています。一緒に飲みに行くときは、説教にならないよう仕事の話はしないようにしています。
私が担当している部署のメンバーを自宅に招き、食事会を開催することもありました。お招きする以上、あくまでもお客様としておもてなししますよ(笑)。妻も積極的に協力してくれますし、気を遣わず食事したりすることで普段職場では見せない一面を知れたりして楽しいです。相手を深く知ることで、コミュニケーションが円滑になったり絆が生まれると思うんです。
近年、印刷だけでなく企画や編集、デザインから関わる仕事が増えています。ただし、お客様からいただくご要望は曖昧な感じが多く、はっきりと「こうしてほしい」という意向は少ないのがほとんどです。だからこそ、期待以上のものを創るように心掛けています。
そうすることで、今後もお付合いしていただける一歩につながるのではないかと考えています。
制作する案件はご要望に合わせて何度も修正を行い、時には深夜にまで作業が及ぶことがありますが、お客様のご要望に近づけるよう一生懸命に対応しています。また、あってはならないことですが、万が一誤植などのトラブルが起こった際には全社をあげて迅速に対応します。
弊社のメンバーは、いざというときの団結力・チームワーク力はかなり高いです!100年以上に渡って受け継がれてきた西濃印刷の文化と言えるかもしれませんね。
弊社が100年以上にわたりお客様に支えていただき存続できたのは、時代に合わせて変化をしてきたからだと考えています。100年の間にさまざまな変化がありました。拠点、経営陣、メンバーという部分も変化させてきました。今後も常に変化を恐れず、挑戦していくことができる企業であり続けたいと思っています。今後は、お客様のニーズに合わせて費用対効果の高い印刷物を制作するためにマーケティングのノウハウを身に付ける事、印刷物に捉われず、イベントや行事の企画などにも積極的に関わっていきたいと考えています。
ただし、時代の流れにまかせてすべてを変化させてしまうのではなく、「従流志不変(流れに従いて志を変えず)」という言葉のように志を軸として「世の中のコミュニケーションを円滑にし社会に貢献する」という信念は忘れないようにしていきたいですね。
これから若い方々が生きていく時代はとにかく変化が激しくなると思います。誰かに言われるのを待っているような仕事のスタイルではなく、自分で考えて行動できる力を持っている人材が必要になると思います。しかし、それは自分勝手に行動できる人間、というわけではありません。自分の考えをきちんと言うのと同じだけ相手の意見も尊重できるような姿勢も求められます。
これからの企業のスタイルも、今までの決まった組織の形に捉われることなくそれぞれの場面に応じてチームを編成する、という考え方に変化しつつあります。そういった常に変わりゆくチームの中で活躍できる人が、今後企業において求められる人材になると思います。
お恥ずかしい話ですが、正直私自身は幼いころに将来の夢というものをはっきり持っていませんでした。高校受験の時にも、自分の現在の学力レベルから合格できそうな高校を志望していたのですが、父親からもっと高いレベルを目指せ!と言われて、合格できるかわからない高校を目指しました。周囲にも志望校を公言することで自分自身にプレッシャーをかけ、自分を奮起させていました。その結果、中学校の先生にも受験を考え直すように言われていた高校に合格する事ができました。
そういった経験を通じて、志を高く持ち、公言して目指すことがいかに重要なことであるかを学びました、最近、話題になったサッカーの本田選手が小学生の時に将来、イタリアに渡ってビッククラブに入団して活躍するという明確な目標を書いた作文の話を聞いて、やっぱりこの考えは間違ってなかったと思いましたね(笑)
若い方には、最初から諦めるのではなく、できると信じて高い目標を掲げ、その達成に精一杯取り組んでほしいです。