私たちの会社は、岐阜県大垣市で測量業を営む事からスタートしました。といっても先代である父親が設立したので家の横にある離れの勉強部屋みたいなものでした。その流れで、岐阜に本社を置き続けています。ですが、時代の変遷にあわせて、建設コンサルタント、補償コンサルタント、航空写真測量、GIS(地理情報システム)と業務範囲を広げてきました。10年ほど前からは、建設分野に特化した技術者派遣、土壌や水質の浄化をはじめとする環境修復事業も行っています。カンボジアの首都プノンペンでは人件費が安価であるため、文字入力・図形入力等のPC作業をコストダウンすることができます。私たちはこれらの業務を委託するアウトソーシングビジネスも3年前から始めています。もう一つの海外展開として、中国での水質浄化ビジネスを展開しようと考えています。
このように、我々はいくつかの業務を行っている会社ですので今後は、
①お客様がどこにいるのか?②従業員の方々がどこに住んでいるのか等の理由で本社の位置は変わるべきだと思っています。将来的には分社化して業務ごとにお客様の近く社員にとって便利な場所に移転していくことが関わる多くの方々にとってよい環境づくりとなるのではないかと考えています。
お客様のあらゆる“お困りごと”を解決し、お客様に役立ち、とことん喜んでいただくことが唯一の存在目的です。私たちは『利己主義』の会社ではありません。『利他の心』でお客様に尽くさせていただきます。社員一人ひとりの人間性の向上こそが、すべての原点だと考えています。
「仕事に打ち込んで、お客様をはじめとするご縁のある人の役に立ち、永続的に発展できる持続可能な循環型社会を創ることに貢献することに幸せを感じる生き方を全社員で共有したい」という私の信じる道にしたがい、「損得ではなく人間として何が正しいか」 を判断基準とする人材育成に取り組んでいます。弊社は優秀なエンジニアの集団である前に 『利他の心』 を持った人間の集団でなければ、存在する意義がないとも考えています。
私たちは官公庁から受注している発注者支援業務に関しては中部地方を代表する会社の一つではないかと思っています。東日本大震災以降は、福島県内での発注者支援業務も積極的に行っており、建設コンサルタントと建設技術者派遣のどちらに偏るわけでもなく、当たり前に両立できている企業は国内にそれほど多く存在しません。
そんな中、我々が両立できている理由は、会社と同じベクトルを持つ若い幹部社員が多いからだと思います。彼らのおかげで規模が大きくなっていくなかでもチーム力を落とす事なく、高いレベルで事業展開が行えていると言えます。
我々の会社はどんなことでもフランクに話せるメンバーがそろっていますね。有り難い事に自分が厳しい事を言った後に、幹部のメンバーが「社長は相手の事を思っての行動が多い、厳しさは短時間だから」なんてことを伝えてくれて助かってます。但し、単に仲良しの会社というわけではありません。仕事に関しては、皆、責任感が強い社員ばかりでとても真剣に取り組んでくれますし、会社の進む方向に一丸となってチャレンジしてくれています。
ですが、この環境を維持していくためには、やはりメンバーとの密なコミュニケーションが必要だと思っています。私たちの会社では、事務所の最上階に社内のみんなで飲み会をする畳の部屋があります。そこで新年会や忘年会などを行ったりすることも。まだ未開封のお酒がたくさん置いてあったりもしますよ。勿論、飲酒運転で帰らせる事は絶対しないので仮眠室や温泉をモチーフにしたお風呂まで社内に完備してしまいました。相手の事を好きになるためにはまずは相手の事を知る事が一番大事だと思っているのでこのような機会を大切にしています。
私たちは一貫して建設に関するインフラ整備に関わってきました。
これからも地域の人々にとって、安全安心なインフラ整備を行い、永続的に発展するしあわせな社会を実現したいと思っています。ですが、これまでのように私が中心となって会社を引っ張っていく体制では我々が目指す姿まで成長することはできないと感じています。
部門長をはじめ、優秀な人材がたくさん育ってきていますので、今までのように私が先頭で引っ張っていくんだ!というだけではなく、幹部メンバーを中心に責任と権限を譲っていき、ドンドン変化していく企業でありたいと思っています。
私が唯一望んでいる事は、私がいなくてもつぶれない会社、永続的に発展し続ける会社をつくることなんです。メンバーにはきちんとした成果の報酬を払う事が会社の義務です。だからこそ、必ず目標とする企業にならなければならない。そのためにも、メンバーに責任や権限を譲っていくことが重要だと捉えています。
一緒に働いてくれるメンバーには
①自分の意志で動いているか?
②具体的な目標を明確化しているか?
③進捗確認が出来ているか?
この3点を特に心掛けるよう伝えています。
やっぱりね、誰かに言われて「やらされてる仕事」は楽しくないですよ。自らの意志で、数値化された具体的な目標に対して、いつまでに実行するのか?各個人が把握して取り組めるかはスゴく重要です。マネージメントする上司には「進捗確認」を徹底するよう指示しています。キチンと進捗を確認して、フィードバックしてあげる事で、次の仕事に生かされると思うんです。
それと、いつも言ってるんですが、どうせ仕事するなら「高い山」を目指せ!誰かの為にとは言わないけれど、せめて目に見える関係者や一緒に働くメンバーの為に一生懸命に働こう!って。
人生は一度しかないですから、皆にはドンドン高い目標に向かってチャレンジして欲しいし、そういう会社でありたいと思いますね。
私は、掃除をすることがすごく大切だと思っています。社員にも掃除は必ずさせています。
特に我々の仕事自体が設計をしたり図面を書いたりする仕事ですから、本が曲がっていたり傾いている時に「良くないなー」と思えないと重大なミスに繋がることもあるんですよ。
これは、この業種だからという訳ではなく「汚い」という気付きがあること自体が社会で仕事をする上でとても大事だと思っています。掃除を大切にする尾松社長の社長室は掃除が行き届いており、デスクにはパソコンのみで、ムダなモノが一切無い状態が保たれており、編集部一同も勉強になりました。
メンバーにはいつも「かわいいバカであれ」と言っています。例えば、歴代のアイドルを見た時に、どのアイドルも可愛げというか、愛嬌があるじゃないですか。だから、私はメンバーにはアイドルでは無いですけど、アイドルのような人であって欲しいと思っています。それは、結果的にお客様と上手に付き合っていけるコツに繋がると思うんです。
働くことの目的は、第一に家族を養うため、安定した生活を送るためのお金を稼ぐことです。
でもできることなら、一人一人の優れた点を活かしながら、多くの人々にしあわせを与えるような人生が一番しあわせだと思います。